<文化環境研究所 News> 第50号
2002.10.31発行

今号の話題では、
日本から一番近いアメリカの国立公園、
War In the Pacific National Historical Park
(太平洋戦争国立歴史公園)を紹介します。

−お知らせ−

■□国立科学博物館 特別企画展
  光を楽しむ/サイエンス・アート・ファッション
  記念講演会のお知らせ

♪.三上戸美さん(国立科学博物館)からの情報です。

特別企画展 光を楽しむ/サイエンス・アート・ファッション
開館期間:2002年10月31日(木)〜12月8日(日)
開館時間:9:00〜16:30(入館は16:00まで)
     ただし、金曜日は9:00〜20:00(入館は19:30まで)
休館日:毎週月曜日(ただし、11月4日は開館。翌火曜日休館)

入館料:一般・大学生830円(団体560円)
小・中・高校生250円(団体130円)※団体は各20名以上記念講演会のお知らせ:
第1回 11月9日(土)15:00〜16:00 「日本の芸術と光」
 講師 平山郁夫 氏/東京藝術大学長
第2回 11月16日(土)15:00〜16:00 「光のデザイン」
 講師 石井幹子 氏/照明デザイナー
第3回 11月中旬〜下旬「光を楽しむ」(予定)
 講師 有名ファッションデザイナー(決定次第ホームページで公開)
(文化女子大学 林 泉 教授との対談形式)
【定員】各回100名(定員を超える場合は抽選)
【お申込】参加ご希望の方は事前にご予約ください。
(講演日の前週の金曜日まで必着)
往復ハガキに希望の講演テーマ、住所、氏名(返信面にも記入)、
電話番号を明記のうえ、ご郵送ください。
〒110-8718 
東京都台東区上野公園 7-20 国立科学博物館普及課「光」M係

この他、コンサート、ファッションショー、
万華鏡工作教室を開催します。
詳細はホームページをご覧下さい。http://www.kahaku.go.jp/

10月31日より、国立科学博物館が
照明デザイナー・石井幹子氏のデザインによりライトアップされます
(日暮れから21:00まで)。
正面玄関や屋外展示のクジラ、蒸気機関車D51、
ラムダ・ロケット用ランチャが光によって美しく浮かび上がります。
なお、「光を楽しむ」展開催期間中の毎週金曜日は20:00まで開館
(入館は19:30まで)しています。
第1、第3土曜日は天体観望公開のため点灯しないこともあります。


■□第41回歴博フォーラム
  歴史系博物館の現在(いま)・未来(これから)

開催趣旨
歴史系(歴史・民俗・民族系)博物館のかかえる問題や
今後のあり方について、
国立歴史民俗博物館のこれまでの試みを踏まえながら、
全国の関係者と討議し、共に考えます。

日 時: 2002年11月10日(日) 10:00〜16:30
場 所: 国立歴史民俗博物館講堂 (京成佐倉駅徒歩15分)
主 催: 国立歴史民俗博物館

日 程:
10:00〜10:20 趣旨説明 久留島 浩(国立歴史民俗博物館)
10:20〜10:50 報告1 吉田 憲司(国立民族学博物館)
      「博物館展示の問題点と可能性」
10:50〜11:20 報告2 金子 淳 (多摩市文化振興財団)
「歴史展示の政治性―『歴博』の前身・国史館計画の事例をもとに―」
11:20〜11:50 報告3 青木 俊也(松戸市立博物館)
       「現代を展示する」
11:50〜13:00 昼食
13:00〜13:30 報告4 小島 道裕(国立歴史民俗博物館)
      「歴史展示をつくる―歴博総合展示をてがかりに―」
13:30〜14:00 報告5 竹内 有理(国立歴史民俗博物館)
「観客から見た歴博」
14:00〜14:30 報告6 岩城 卓二(大阪教育大学)
      「歴史教育と博物館」
14:30〜14:45 休憩
14:45〜16:30 討論
       上記報告者および会場の参加者による。司会:久留島浩

※参加費は無料です。

※事前申し込みが必要です。
往復はがきに、「第41回歴博フォーラム参加希望」と書き、
住所氏名(返信用にも)・年齢・電話番号を記載してお申し込みください。
(多数の場合抽選)
宛先:285-8502 佐倉市城内町117 国立歴史民俗博物館 展示広報係

※企画展示「中世寺院の姿とくらし―密教・禅僧・湯屋―」が開催中
(11月24日まで)、
「洛中洛外図屏風歴博甲本」が特別公開中
(10月29日(火)〜11月10日(日))です。
 (こちらは入館料<一般420円>が必要です。)

国立歴史民俗博物館 電話043-486-0123(代)
URL http://www.rekihaku.ac.jp


■□上野動物園開園120周年記念 動物園ゼミナール
  動物園学入門・実践編

動物の行動や生態に関する最新の研究成果を
わかりやすく伝える連続講演会「動物園ゼミナール」。
今回のテーマは「動物園学入門・実践編」です。

日 時:2002年11月23日(土・祝),24日(日)
会 場:上野動物園 西園動物園ホール
参 加:無料
対 象:中学生以上 140名(講演は,やや専門的な内容となります)

内 容
11月23日(土・祝)
10:00  あいさつ 菅谷 博 園長(上野動物園)
10:05 「21世紀の動物園」(45分+質疑応答10分)
     講師:菅谷 博 園長(上野動物園)
新しい時代の動物園は何をめざすのか。
失われゆく自然環境と動物園の関係,
市民に対する情報発信の場としての動物園などについて考える。
11:00 「動物園国際協力論」(60分+質疑応答10分)
     講師:成島悦雄 係長(上野動物園)
希少動物を繁殖させるための国際的な動物園のネットワークや,
ブリーディング・ローン,ワシントン条約との関係や
動物移動に関する各種法手続きなどを解説。
12:10〜13:20 昼休み
13:20 「個体識別・系統管理論」(60分+質疑応答10分)
     講師:小林和夫 係長(多摩動物公園)
多数の動物を飼育する動物園では,さまざまな方法で飼育個体を管理し,
そのデータは国際繁殖計画にも利用される。
動物園での個体識別と系統管理の目的や方法を考える。
14:40 「飼育動物エンリッチメント論」(60分+質疑応答10分)
     講師:日橋一昭 課長(埼玉県こども動物自然公園)
動物を健康に飼育するために,本来の行動パターンを引き出す工夫も
各地の動物園でおこなわれている,彼らの生活を豊かにすると同時に,
入園者にもその動物の本当の姿を見せるエンリッチメントを紹介する。

11月24日(日)
10:00 「野生動物飼料論」(60分+質疑応答10分)
     講師:吉原正人 係長(上野動物園)
動物園の動物に,野生状態とまったく同じ餌を用意することは難しいが,
健康に飼育するためには栄養学的な研究や人工飼料の開発,
餌の与え方の工夫などが必要となる。動物園での飼料について解説する。
11:30〜13:00 昼休み
13:00 「動物園ネットワーク論」(60分+質疑応答10分)
     講師:高田浩二 学芸部長(マリンワールド海の中道)
ネットワーク社会において,動物園・水族館は
野生動物に関する情報センターとしての役割も期待されている。
インターネットでの情報発信や,
双方向回線を利用した遠隔地授業の実践など,
情報社会での動物園・水族館の活動を紹介する。
14:20 「動物園教育論〜学校教育と動物園」(60分+質疑応答10分)
     講師:松本朱美 さん(元動物解説員)
学校五日制や総合学習の導入などで,
学校教育と動物園の連携が求められている。
動物園だからこそできる環境教育や,
学校と動物園を結びつけるコーディネーターの役割を考える。

申込方法 ハガキかFAXで申し込み。定員を越えた場合は抽選で決定。
はがきかファックスに、参加希望者全員の氏名・年令と
代表者の住所・電話番号を明記して、11月14日(水)までに
下記宛先にお送りください。
Eメールでも受けつけます。event@tokyo-zoo.net まで。
〒110-0007 東京都台東区上野公園9-83
東京動物園協会 動物園ゼミナール係
ファックスは 03-3828-8237 まで


■□シンポジウム「博物館構想に関する県民提言」
  これからの博物館を考える

今年6月、千葉県が「行財政改革」の一環として
県内11ヶ所ある県立博物館の統廃合を
検討していることが新聞報道されました。
さっそく県内外の50の自然保護団体・NPO・個人が
統廃合反対と博物館機能の一層の充実を求める要望書を
県庁あて提出するとともに、
関係者による開かれた対話をおこなうことを申し入れ、
今回のシンポジウムが実現しました。
[関連ULR] http://www005.upp.so-net.ne.jp/boso/hakubutu01.htm

2002年11月9日(土)12:45開場 13:15〜16:45
千葉県立中央博物館1F講堂にて
参加費無料
主催/NPO法人千葉まちづくりサポートセンター、千葉県自然保護連合
後援/日本自然保護協会、世界自然保護基金ジャパン、ちばNPO協議会

1.挨拶 北村恵美子/千葉県教育庁生涯学習部長
2.報告 
  ●昭和40年代からの県立博物館設置の経緯
   佐久間豊/千葉県教育庁生涯学習部文化財課主幹
  ●中央博物館設置の経緯とこれからの役割
   中村俊彦/千葉県立中央博物館生態・環境研究部長
  ●博物館活動への期待と注文
   田畑貞寿/日本自然保護協会理事長
   佐野郷美/千葉県自然保護連合事務局長
   鈴木優子/千葉まちづくりサポートセンター理事   ●パネルディスカッション 
   パネラー 上記報告者五名
   コーディネーター 花輪伸一/WWFジャパンシニアオフィサー
  ●参加者による質疑・意見交換

参加申込み NPO法人千葉まちづくりサポートセンター事務局
住所:千葉市稲毛区穴川1−3−1
TEL&FAX:043−206−7726
E-mail:born@jca.apc.org


−今号の話題−

■□日本から一番近い、アメリカの国立公園
  −太平洋戦争国立歴史公園− (前編)

アメリカには、グランドキャニオンやイエローストーンなど
300を越す様々な国立公園が存在します。
アメリカ国立公園は、原生自然環境の維持と保全、
人々が平等に利用できるレクリエーション施設の整備と機能的な運営、
利用者に自然と歴史への理解を深めてもらう
運営とサービスが主要任務で、
アメリカの優れたシステムのひとつとして数えられています。

また公園内のゾーニングや運営手法、
サインシステム、ビジターセンターの展示といった部分も
見るべきものが多く、
博物館関係者や環境教育に携わる人々にも
大いに参考になるものです。
このアメリカの国立公園が、東京から南に約2,500km、
多くの日本人観光客が訪れるグアム島にあるのはあまり知られていません。
今号の話題では、日本から一番近いアメリカの国立公園
War In the Pacific National Historical Park
(以下:太平洋戦争国立歴史公園)に焦点をあて、
今号と次号にわたって紹介いたします。

■太平洋戦争国立歴史公園の設立目的

玄関口であるグアム国際空港から南へおよそ10 km。
グアム島中南部に位置する太平洋戦争国立歴史公園は、
第二次世界大戦時に太平洋に関わる作戦に参加した人々の勇気と
犠牲を讃えるとともに、グアム島の自然環境と
歴史的に価値のある物を将来に渡り保存維持を目的に、
米軍がグアム島奪還のため上陸した海岸をはじめ
7つのユニット(サイト)を
1978年8月に国立歴史公園として指定したものです。

ちなみに国立歴史公園とは、
アメリカの歴史上重要な記念すべき出来事や活動、
人々に対して指定するもので、
規模が小さいものはNational Historic Sitesと呼ばれます。

例えばハワイ島にある古代からの神聖な場所Puuhonua O Honaunauや
南北戦争のきっかけと言われる
1859年のJ・ブラウンによる事件の舞台となった
Harpers Ferry(ウェストヴァージニア州)も
同じ、国立歴史公園としての指定を受けています。

■太平洋戦争国立歴史公園を構成しているもの

米西戦争の結果1898年から米領となっていたグアム島は、
第一次世界大戦後、南洋群島が日本の統治下になると、
太平洋西部上で孤立した格好になっていました。
ハワイ真珠湾奇襲直後、旧日本軍のグアム島上陸が開始され、
1941年12月10日から日本の支配下に入りました。

しかし日本本土への空襲の前線基地を太平洋西部に確保する目的で
1944年6月頃よりマリアナ侵攻作戦が展開され、
グアム島奪還作戦も本格的に開始されました。

太平洋戦争国立歴史公園は、
1944年グアム島奪還作戦に関わる戦跡や遺物などから
太平洋戦争の勃発、グアム戦、
第二次世界大戦を終戦に至らしめるため、
マリアナ諸島が果たした役割など
解説する機会を提供しています。

公園の総面積は2,037エーカー(およそ8,250k?)。
下記の7つのユニット(サイト)から構成されています。
 1:Asan Beach Unit
 2:Asan Inland Unit
 3:Fonte Plateau Unit
 4:Piti Guns Unit
 5:Mt.Chachao/Mt.Tenjo Unit
 6:Agat Unit
 7:Mt.alifan unit

次号ではビジターセンターの展示や各ユニットの様子を紹介します。


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