<文化環境研究所 News> 第57号
2003.2.28発行

今号の話題では、昨年発行された図書
『記念碑の語るアメリカ 暴力と追悼の風景』
を紹介します。

−お知らせ−

■□特別公開セミナー
  常設展示の教育プログラム開発と
  ボランティア・トレーニングの実践

♪.三木美裕さん(ロサンゼルス・全米日系人博物館)からの情報です

 近年、常設展示を活用した教育プログラムへの期待が高まっています。
しかし、それぞれの館の展示構成や人材確保の状況により、
その進み具合は大きく異なっています。
試行のために予算や時間を確保するのも容易ではありません。
国立民族学博物館では、昨年4月から1年間、
常設展示場での教育プログラム開発と、
フロアスタッフとして活躍するボランティアさんを導入するための
実験を行なっています。
当プロジェクトは国際交流基金日米センターの
「草の根交流プログラム」の助成により実現しました
(「民博展示における米国理解教育の研究開発プロジェクト」
研究代表者中牧弘允国立民族学博物館教授)。
当プロジェクトでは、
前半はボランティアさんのトレーニングに重点をおき、
後半はオセアニア展示場を使い、教育プログラムを実践しました。
現在30名のボランティアさんが常駐して活躍されています。
そのために1年かけて、ギャラリーでの接客を含めた
スタッフ・トレーニング、常設展示用「教育キット」の開発、
マニュアルの作成、プログラム開発のため来館者研究の導入など
行なってきました。
当セミナーでは、この1年の開発過程を順を追って紹介します。
博物館・美術館に勤務し、
当プロジェクトに関心のある方の参加を歓迎いたします。

日時:2003年3月24日(月)午前11時から4時まで。参加無料です。
場所:国立民族学博物館、第6セミナー室(2階)10時〜12時まで受付
当日のスケジュール
11時〜12時 展示場での実践の様子を見学(原則的に12時まで自由行動)
12時〜13時 昼食をかねた意見交換会(各自、昼食をご持参下さい)
13時〜15時 プレゼンテーション
プロジェクト担当 三木美裕/全米日系人博物館
15時15分〜16時 質疑応答
参加を希望される方は、3月20日までに
国立民族学博物館中牧研究室までファックス(兼用06−6878―8269)で
お申し込み下さい。
その際、『3月24日のセミナーに出席希望』として、
氏名・所属機関・電話連絡先をお書き添え下さい。

[国立民族学博物館] http://www.minpaku.ac.jp/
[全米日系人博物館] http://www.janm.org/jpn/main_jp.html


■□「アーツによる街づくり」を考えるメーリングリスト(公開型)

♪.鈴木英生さん(NPO法人アーツワークス)からの情報です

こんにちわ。鈴木です。
「アーツによる街づくり」を考えるメーリングリストを開設しました。
よろしかったら、ご参加ください!
http://www.egroups.co.jp/group/Artfulltown/
「街とアーツ」をテーマに、全国各地に暮らす人たちに、
芸術の楽しさ、可能性を提案すると共に、各地のアーツマネージャー、
アーツ系NPO、大学、公共機関、芸術文化施設等との
協働プロジェクトを推進し、
芸術文化の振興およびアーツ事業の発展をめざす
NPO法人芸術文化ワークスの鈴木が私案として提案する
「アーツによる街づくり」構想をタタキ台に、
「街とアーツ」の関係を考えるMLです。
NPO法人芸術文化ワークスの活動趣旨にご賛同いただけた方のみ、
このMLにご参加いただけることとさせていただきます。
ご登録後は必ず自己紹介をMLに流していただきますようお願いいたします。
みなさまのご参加・ご意見・ご感想をお待ちしております。

[NPO法人芸術文化ワークス紹介ページ]
http://www.arts-calendar.co.jp/Arts/Works.html
[「アートによる街づくり」構想(鈴木私案)]
http://www.arts-calendar.co.jp/Arts/Artfulltown.html


■□21世紀の政策のあり方を考えよう
  大阪大学シンポジウムのお知らせ

♪.スタンフォード日本センター(SJC)さんからの情報です

デフレや不良債権による日本経済の長期停滞が続く中、
国際情勢も中東や北アジアを中心に緊迫化しています。
目の前に迫った本格的な少子高齢化社会への準備は急務ですが、
ITなどの高付加価値分野を伸ばしていくことも必要です。
空洞化を防ぎ、世界の工場たる
中国とも競争していかなければなりません。
このように、日本が直面する課題は
21世紀に入ってますますその重みを増しているにも関わらず、
これらに対処するための政策は
手詰まり状態に陥っているとも言われます。
そこで、大阪大学大学院国際公共政策研究科(OSIPP)では、
シンポジウム「21世紀の政策のあり方を考えよう」を開催し、
民主党前代表の鳩山由起夫氏など各界の優れた論客による議論を通じて、
「今おこなわれている政策の何が問題か」、
「これからどのような政策に取り組まなくてはならないか」
といったテーマを、皆様と一緒に考えていきたいと思います。
どうぞふるってご参加下さい。
主催:大阪大学大学院国際公共政策研究科(OSIPP)
共催:スタンフォード日本センター(SJC)

開催日時:2003年3月3日(月) 12:15〜15:30 (11:45開場)
場所:千里阪急ホテル 仙寿の間(西館2階)
入場料:無料
参加方法:ホームページからお申し込み下さい。
http://www2.osipp.osaka-u.ac.jp/ ̄imagawa/0303sympo/
申込締切 :2月28日(金)先着400名様

プログラム(予定)
《総合司会》 脇浜 紀子氏(よみうりテレビアナウンサー)
12:15 開会
開会挨拶 野村 美明氏(大阪大学国際公共政策研究科長)【予定】
12:30〜13:30 基調講演
「あるべき政権の姿」 鳩山 由紀夫氏(民主党常任幹事)
13:30〜13:40 休憩
13:40〜15:30 パネルディスカッション
「構造改革の総点検」
《パネリスト》
経済担当 林  敏彦氏(スタンフォード日本センター理事長)
外交担当 黒澤  満氏(大阪大学国際公共政策研究科教授)
産業担当 中邨 秀雄氏(吉本興業代表取締役会長)
福祉担当 竹中 ナミ氏(プロップ・ステーション理事長)
《コーディネータ》
IT担当 辻  正次氏(大阪大学国際公共政策研究科教授)
《進 行》
報道担当 脇浜 紀子氏(よみうりテレビアナウンサー)
15:30 閉会
閉会挨拶

■主催/大阪大学大学院国際公共政策研究科(OSIPP)
■共催/スタンフォード日本センター
    日本サスティナブル・コミュニティ・センター
■後援/関西経済連合会
なお、この催しに関するお問い合わせは、
E-mail wazumi@stanford-jc.or.jp までお願いいたします。

[大阪大学大学院国際公共政策研究科]
http://www.osipp.osaka-u.ac.jp/
[スタンフォード日本センター]
http://www.stanford-jc.or.jp/research/index.html


■□エデュテイメントフォーラム2003京都

産学連携から生まれた魅力的なコンテンツ及び
新しい学習スタイルの普及と促進を
目的とするエデュテイメントフォーラム。
1999年より毎年、教育者とコンテンツ制作者との
出会いの場を設けています。
5回目を迎える今回は、
教育コンテンツを活用した「総合的な学習の時間」や
情報教育における先駆的な授業例や新しい取り組みを紹介するとともに、
フォーラムの集大成として、過去の蓄積・成果を振り返り、
「教育現場」と「コンテンツ産業」の現状と
今後の産学連携のあり方について考えます。

日時:2003年3月25日(火)・26日(水)9:00〜17:30
場所:京都リサーチパーク1号館4階
内容:セミナー・ワークショップ・授業実践事例発表・企業展示
入場料:無料
(事前申込み:セミナー定員150名、ワークショップ80名、事例発表80名)

詳細と申し込みは下記アドレス≪↓≫より確認ください。
http://www.kyoto-one.ad.jp/edutainment/ef2003/top.html


■□Cultivate19号が発行されました 

今号は『インタ−プリテ−ションと博物館』がテ−マです。

◎自然や歴史への知識の獲得は意識を開放し自由になる手段だ
 小野寺浩/環境省大臣官房審議官・自然環境局担当
◎来館者とは能動的なインタ−プリタ−
 博物館は充分な解釈学的哲学を持つべき
 アイリ−ン・フ−パ−グリ−ンヒル/英国レスタ−大学教授
◎自然と人、人と人との関わりに気づかせ、
 繋いでいくのがインタ−プリテ−ション
 阿部治/立教大学大学院教授
◎科学者が積極的に発言し行動することが環境問題の急務だ
 小野有五/北海道大学大学院地球環境科学研究科教授
◎米国ウィスコンシン州における
 大学および地域の環境教育プログラム
 マイケル・グロス+ロン・ジマ−マン/ウィスコンシン大学
◎地球規模での仕組みづくりを捉えた生態的哲学の実践を
 小河原孝生/M生態計画研究所代表取締役所長
        NPO法人生態教育センタ−理事長
◎第2回JMMA特別事業 FORUM『ミュ−ジアム・コミュニケ−ション』

Cultivate19号をお読みになりたい方、
1部1,000円(送料込み) にておわけいたします。
またバックナンバーも1部1,000円(送料込み)にて頒布しております。
ご希望の方は、希望する号数と冊数・名前・住所・電話番号を記入の上、
info@bunkanken.com までE-mailにてお送りください。
バックナンバーについては、こちら≪↓≫をご覧ください。
http://www.bunkanken.com/library/library_frame.html
(8〜10号、15、16号は在庫がありません。)


■□文環研レポ−ト20号が発行されました

文環研レポ−ト20号が発行されました
◎動物園における人と生きもののかかわりを伝える教育プログラム
◎書籍紹介 マイケル・グロス ロン・ジマ−マン共著
 「インタ−プリティブ・センタ−」

お読みになりたい方は、
〒108-0023港区芝浦4-6-4
文化環境研究所「文環研レポート20号発送係」まで、
名前と住所を記入し、140円切手を同封の上、郵便でお申込みください。
バックナンバーはこちらで≪↓≫ご覧になれます。
http://www.bunkanken.com/library/library_frame.html


−今号の話題−

■□図書の紹介
  『記念碑の語るアメリカ 暴力と追悼の風景』
  ケネス・E・フット 著/和田光弘 他訳
   発行:名古屋大学出版会

現在ではアメリカ国立公園局が管理している。
マンザナー国立史跡(Manzanar National Historic Site)。
この収容所跡の墓地に立つ慰霊碑の写真が
カバーの表紙に使われている本書は、
暴力・抑圧・大量虐殺という、20世紀の遺産が、
アメリカの景観に、いかに刻み込まれているのかについて、
関心を持ち、研究を続けている著者がまとめた学術書です。
(著者は、地理学者)

「負の遺産」が、社会や共同体にどのように受容されて行くのか?
多くの「記念碑」建立プロセスの事例を通し、展開していきます。
受容について著者は、「聖別・抹消・選別・復旧」と
4つのパターンに分析しています。
本書自体は、アメリカ社会・共同体について考察ですが、
国内における負の記憶や顕彰行為についてを考える上で、
注目できる一冊だと思います。

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(帯書きより)
アメリカを襲う暴力と悲劇
それらはいかにして景観に刻み込まれ、
社会の記憶を創り上げてきたか。
さまざまな場所が語る物語に耳を傾け、
そのメカニズムを明らかにする。
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目次(抜粋)
第1章 暴力と悲劇の景観
1.景観に刻印された悲劇と暴力
2.聖別
3.選別
4.復旧
5.抹消
6.伝統の創出と記憶の形成
7.地域・地方・国、それぞれの帰属意識の表象
8.景観と記憶 何が忘れられるのか

第2章 英雄と殉教者の崇敬
1.ガーフィールドとマッキンリーの崇敬
2.リンカーン 不滅の英雄の創造
3.ダラスのケネディ
4.他の英雄崇敬

第3章 共同体とカタルシス
1.癒しの過程
2.微妙な配置と意味
3.ジョンズタウンの洪水
4.遡及的意味
5.隠された深い悲しみ

第4章 英雄的な教訓
1.バンカーヒル
2.ゲティスバーグ 反乱の上げ潮
3.ヘイマーケットの教訓
4.さらなる教訓

第5章 無垢な場所
1.イロコイ劇場火災
2.イーストランド号転覆事故
3.非難の隠蔽
4.他の災害の事例
5.救済する景観 別種の記憶のかたち

第6章 恥辱の痕跡
1.恥辱の力
2.恥辱を与える他の要因
3.受動的抹消と能動的抹消
4.復旧が選択される場合
5.場所に対する変則的な対応
6.場所の病理学

第7章 記憶と伝統の景観形成
1.テキサスの記憶
2.シカゴの四つの星
3.モルモン教徒の荒野への逃避行
4.形ある伝統へ

第8章 ナショナル・アイデンティティの刻印
1.宇宙論・市民宗教・伝統の刻印
2.ボストン虐殺と聖なる曖昧な発露
3.ハーパーズ・フェリーと「景観の聖遺物箱」の創造
4.真珠湾とその意味の問題
5.選択性・ヒエラルキー・慣習

第9章 見えない暗い過去
1.未確定な意味
2.慰霊碑なき犠牲者 アメリカの労働者の台頭
3.アメリカの強制収容所と他の不正事件
4.対立する意味
5.暴力の影

毎日新聞の書評
http://www.mainichi.co.jp/life/dokusho/2002/0915/03.html
NHK週間ブックレビューの書評(2003年01月19日の放送)
http://www.nhk.or.jp/book/review/index.html


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