<文化環境研究所 News> 第69号
2003.9.12発行

−お知らせ−

■□世田谷美術館「KALEIDOSCOPE−6人の個性と表現−」展 関連企画
 「こんな美術館、あったらいいな!」−美術館と市民社会−

♪.太田好泰さん(エイブル・アート・ジャパン)からの情報です。

>世田谷美術館とエイブル・アート・ジャパンは
>「美術館と市民社会」をテーマにさまざまな取り組みを実施しています。
>その一環として9月20日(土)の午前と午後に2つの講演会を実施します。
>美術館の本当の役割や、
>「美術館と市民社会」の新しい関係を考えたいと思います。
>多くの方々のご参加をお待ちしています。
>PRのご協力もよろしくお願いします。※転載大歓迎※
>※展覧会もぜひご覧ください! 作品と作家の概要はこちら ↓
>http://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/03/kaleido/index_j.html 

◆日時:9月20日(土)
10:30〜12:30 講演「美術館・博物館の社会的役割と、
          ソーシャル・インクルージョン(社会的包括)活動」
14:00〜17:00 リレートーク&シンポジウム「未来美術館」
※両方またはどちらか一方に参加することが可能です
◆会場:世田谷美術館講堂
◆定員:180人
◆参加費:無料
◆申込方法:事前申込制です。
下記フォームにご記入の上メールでお送りください。
      お申し込み先アドレス info@ableart.org

*********************(申し込みフォーム)*********************
ご記入後 info@ableart.org まで送信してください
世田谷美術館 関連企画 9月20日(土)に申し込みます。
※どのプログラムにお申し込みされるか明記してください。
 □午前 「美術館・博物館の社会的役割と、
ソーシャル・インクルージョン活動」
 □午後 「未来美術館」
 □午前・午後ともに参加
お名前
ご住所 〒
TEL
FAX
e-mail
所属
※折り返し事務局よりご連絡いたします
*********************(フォームここまで)********************

プログラムの詳細
◇講演「美術館・博物館の社会的役割と、
ソーシャル・インクルージョン(社会的包括)活動」
ヨーロッパではソーシャル・インクルージョン(社会的包括)が、
社会のキーワードとして大きく注目を集めはじめています。
ソーシャル・インクルージョンとは、
すべての人を包括した社会をめざす新しい動きです。
多くの社会では、さまざまな立場にある弱者や少数者が、
社会から排除、疎外されてきました。
こうした人たちを、社会を構成する一員として迎え、
多様な価値が認められる、豊かな社会を構築しようという動きが
ソーシャル・インクルージョンの理念です。
この考えは、これまで主に福祉の分野で使われることが一般的でしたが、
ヨーロッパ、中でもイギリスでは、
政治的、福祉的分野から大きく拡がりをみせ、
社会的、文化的、教育的な分野の隅々に浸透し始めています。
そして、美術館・博物館の理念や活動の核としても、
もはや避けて通ることのできない大きなテーマとなっているのです。
そこで、イギリスでの美術館・博物館における
ソーシャル・インクルージョンの取り組みについて、
現地イギリスで研究を行っている、島村ウィルコックス有香さんを迎え、
ソーシャル・インクルージョンの意味、
イギリスでの具体的な取り組みの事例、問題点、
さらにはエイブル・アート・ムーブメントとの共通点などを
報告していただきます。
そして、日本の美術館・博物館は社会に対して
どのような役割を演じていけるのか、その時に必要な思想とは何かを、
会場のみなさんと一緒に考えてみたいと思います。
そこから美術館と市民社会の新しい関係性が見えてくるかもしれません。

◇リレートーク&シンポジウム「未来美術館」
「KALEIDOSCOPE−6人の個性と表現−」展、
関連企画最後のプログラムとして、
リレートーク&シンポジウム「未来美術館」を開催します。
「こんな美術館、あったらいいな!」の提案募集に、
特にユニークなアイデアを寄せてくださった方によるリレートークと、
実際にさまざまな立場から美術館にかかわっている人たちによる
シンポジウムです。
美術の可能性を信じ、美術館を大切に思う人たちによる、
建設的で自由な発言とディスカッションの中から、
未来の美術館のあるべき姿、あって欲しい姿が見えてくるものと思います。
会場の皆さんとも率直な意見の交換ができればと考えています。
たくさんの方々のご参加をお待ちしています。

<リレートーク>
「こんな美術館、あったらいいな!」の提案募集に、
特にユニークな提案をされた方をお招きし発表してもらいます。
<シンポジウム>
シンポジスト
 梶原紀子  NPO法人もうひとつの美術館館長
 前山裕司  埼玉県立近代美術館学芸員
 山本育夫  ミュージアム・マガジン・ドーム編集長、
つなぐNPO代表理事
 山崎一希  慶應大学環境情報学部学生
コーディネーター
 大月ヒロ子 (有)イデア代表、
ミュージアム・エデュケーション・プランナー

■会場 世田谷美術館 講堂
    〒157-0075 東京都世田谷区砧公園1-2
    TEL.03-3415-6011 FAX.03-3415-6413
    http://www.setagayaartmuseum.or.jp 
■お申し込み・お問い合わせ先
    エイブル・アート・ジャパン
    〒164-0003 東京都中野区東中野4-4-1 ポレポレ坐ビル3F
    TEL.03-3364-2140 FAX.03-3364-5602 info@ableart.org

[エイブル・アート・ジャパン] http://www.ableart.org/


■□文化環境研究所ジャーナルが更新されました。

文化環境研究所のホームページ上で
月一回発行しているWeb Magazine「文化環境研究所ジャーナル」の
9月号更新のおしらせです。

掲載記事一覧
●今ふたたび「田んぼの学校」を考える
加納麻紀子
http://db.bunkanken.com/journal/journal_data.php3?id=158 
 田んぼを遊びと学びの場として活用する
「田んぼの学校」が始まり早や5年。
立ち上がりから全国の田んぼを駆け巡り、
コーディネイトしてきた著者が、この5年間を振り返り、
改めて「田んぼの学校」について考えます。

●国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館
〜建築、植栽、展示情報を一体としてとらえた施設づくりをめざして
藤崎健吉
http://db.bunkanken.com/journal/journal_data.php3?id=160 
 今年の7月に開館した国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館。
今回は建築と展示情報、
あるいはコミュニケーションのあり方について考えてみたい。

●「評価リテラシー」の向上をめざして
−「ミュージアムの評価と改善フォーラム」開催への思い−
村井良子
http://db.bunkanken.com/journal/journal_data.php3?id=161 
博物館がなぜ社会に必要なのか、存在そのものが問われている中、
「ミュージアムの評価と改善」をテーマに、
今年度3回のフォーラムの開催を計画している著者から、
ねらいや意図について紹介いただきます。

●サンフランシスコ動物園の試み 10代の若者は何が必要だと言うか
津田雅人
http://db.bunkanken.com/journal/journal_data.php3?id=159 
 サンフランシスコ動物園でおこなわれた
「10代の来観者を増やす」ためのプロジェクトを紹介します。
どのようなプロセスを用いて、
10代が持っている動物園へのニーズを把握したのでしょうか。

「文化環境研究所ジャーナル」のバックナンバーはこちら≪↓≫から
http://db.bunkanken.com/journal/journal_back_total.php3 


−今号の話題−

■□特別展示の紹介
  2000年後の冒険ミュージアム
  “川に埋もれた伝説の町〜草戸千軒”と“現代の美術”展
  広島県立歴史博物館(広島県福山市)

二宮典子さん(岡山市デジタルミュージアム開設準備室)から、
福山市にある広島県立歴史博物館で開催されている
特別展示をご紹介いただきます。
特別展示は今月(9月)21日(日)まで開催しています。
お近くの人は、是非足をお運びください。

今年の夏、広島県立歴史博物館で、
「2000年後の冒険ミュージアム
"川に埋もれた伝説の町〜草戸千軒"と"現代の美術 "展」と題して、
草戸千軒町遺跡の出土品と美術作家柴川敏之の作品との
コラボレーションで企画されています。
私も、月1ペースで通い、いろいろと勉強させてもらいました。
私が感じたものをまとめてみました。

1.常設展と企画展の融和
現代の日常のもの(ゲームのコントローラやウルトラマン)が
2000年後の発掘品として作品化され
また草土千軒の発掘品も同様に展示されています。
好奇心をくすぐるようなワークシートに、展示物が何か想像して記入し、
常設展内で、正解を探す仕掛けになっています。

2.リピータ―を生むワークショップの開催(地域への関わり)
作品を拓本にする内容が主で、幼児から高校生まで楽しめます。
自分の作品は、博物館のエントランスに展示され、
循環型の展示になっています。一般応募以外にも積極的に学校、
団体に呼びかけた結果、ほぼ連日の申し込みがあり、
地元を中心に6000人を超える参加者がありました。
ワークショップに参加した子どもたちが、
自分の家族をつれて再来館するなど、リピータもたくさんあります。

3.ボランティアの多様性
この企画展の仕掛け人は、福山市立女子短期大学の柴川先生と、
所長の篠原さんの並々ならぬご努力があるのですが、
その人脈が十分に活かされ、従来の歴史系ボランティアに加え、
学生さん、美術系スタッフのサポートがありました。
そのため子どもたちも安心してワークショップが行えたと思います。
デザインや造作もかなりいい感じです。

みんなが楽しめる地域の博物館として、大好評で夏休みを終えました。
夏休みの入場者数も、昨年を大幅に越えるものとなりました。

地域性がうまく活かされたミュージアム活動のよい一例ではないかと
感じております。(以上)

--特別展 情報----------------------------------------------
会期:開催中 ≪9月21日(日)まで≫
時間:午前9時から午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日:毎週月曜日(祝休日の場合は開館)
入館料:高校生までは入場無料
一般 290 (220) 円 /大学生 210 (160) 円
( ) 内は20名以上の団体料金
会場:広島県立歴史博物館
〒720-0067 広島県福山市西町二丁目4番1号
TEL.084-931-2513 / FAX.084-931-2514
JR福山駅下車、北口から西へ400m
[URL] http://www.manabi.pref.hiroshima.jp/rekishih/

◎概要
博物館に入ると小さなトンネルが‥‥。
そこをくぐりぬけると‥‥‥‥‥そこは41世紀。
ようこそ2000年後の遠い未来の世界へ。
「あーっ、パソコンや携帯電話の化石だ!」
「ここは一体いつの時代だろう?? 」
さぁ、みんなで冒険のスタートだ !!

2000年後の世界。皆さんは考えたことがありますか?
今から約2000年前、イタリアのポンペイという町が火山の大爆発によって
土に埋もれてしまいました。
また、広島県福山市の草戸千軒町遺跡は、
約750年前から港町・市場町として栄えていましたが、
約500年前に衰退し、歴史から消えていました。
そして、現代になって川の中州から当時の生活の様子が発掘されたのです。

本展は「2000年後に発掘された現代社会」をテーマに
制作活動を続けている美術作家の
柴川敏之氏(福山市立女子短期大学助教授)の協力を得て、
柴川氏の作品と草戸千軒町遺跡の出土品とをあわせて
展示(コラボレーション)する企画です。
今を生きる私たちも、実は長い歴史の流れの中の
ひとつの断面に生活しているということが、
実感していただけると思います。
このような視点でもう一度、
草戸千軒やその他の歴史資料をみていただくと、
きっと今までとは違った新しい目で歴史を体感できることでしょう。

草戸千軒町遺跡 KUSADOSENGEN
[関連URL] http://www.manabi.pref.hiroshima.jp/rekishih/ 
川底に埋もれた中世(鎌倉から室町時代)の町として全国的に有名な遺跡。
広島県福山市を流れる芦田川の中州から、
町跡と数十万点におよぶ遺物が発掘されている。
30年以上にわたる発掘調査の成果は、
それまでの中世社会や中世民衆に対するイメージを大きく書き替えた。

柴川敏之 SHIBAKAWA TOSHIYUKI
[関連URL] http://www.gaden.jp/arts/shibakawa.html 
1966年大阪府生まれ。1997年文部省在外研究員にてイタリアに滞在。
東京、大阪、中国地方での個展を中心に、
美術館での企画展およびワークショップの活動など
注目を集めている美術作家。
ポンペイや草戸千軒に触発され
「41世紀の地球で発掘された2000年前(21世紀)の遺跡」をテーマに、
平面および立体作品によるインスタレーションに取り組んでいる。



皆さんの「おススメ」情報がありましたらご紹介ください。
info@bunkanken.comまでお送り下さい。
ご紹介した行事等のお問い合わせは各連絡先まで、直接お願いいたします。