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吉岡――上田さんに今日は、子ども主体の学びをどのようにデザインするかについて、「ネオ・ミュージアム」での実践なども交えてお話を聞ければと思います。上田さんの研究は、学びへの動機付けと学習環境デザインとお聞きしているのですが、まずこのテーマで研究をしようという原点や経緯についてお聞かせ下さい。
上田――1980年だったと思いますが、それまで日本の大学に勤めていて、テレビと子どもの問題に関わっていまして、もう少しそれを深めたいと思ってアメリカに行きました。ハーバード大学の教育大学院の博士課程に入って本格的にそれをやろうと。ところが、メディア研究の中心がテレビだと思って行ったらすでにコンピュータだったんです。ちょうど今の日本のように、これからはコンピュータが新しい教育のためにとても大きな役目を果たすだろうという予感がありました。ちょうどその時は、MITメディアラボで「Logo」という子ども向けのコンピュータ言語が開発されて市販のコンピュータに載るようになり、小学校・中学校で実際にそれを使って何かができる状況が整った時だったんです。
その時に出会ったのが、シーモア・ペパートの『マインド・ストーム』という本です。それを読んでみると、これからの子どもにとっては、知識伝達型の教育ではなくて、子どもがまわりの仲間や環境と関わりあって自ら知識や解釈を構成し、自分にとってほんとうに意味のある学びをデザインしていくことが強調されていました。例えば、コンピュータとの関かわりで考えると、コンピュータから教わるのではなく、コンピュータに君が思っていることを教える、それがプログラミングを通して学ぶということの本質だということです。コンピュータが理解できる言葉で、君がコンピュータにきちっと教える。コンピュータは正直だから、その通りに実行する。それを見て「こうやってくれるだろう」というのが違ってると、子どもは「あれ?」と思うわけです。すると、自分の表現の仕方が、どこが悪かったんだろうと、自分の考え方のプロセスそのものをチェックしいきます。そして「あ、ここが書き間違えだった。ここが思い違いだった」というところを直していくのです。これは学びにとっては大事な作業で、僕たちは教育的な用語で「リフレクション」と呼んでいます。
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