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 最後にまとめを申し上げますと、まず私たちの博物館は個人経営の博物館ですから、 大きな公的援助をいただくことはなかなかありません。去年は文部省より230万円い ただきましたが、これからもそういうことが続くとは限りません。したがって自主運 営をして、自分たちで財源を確保しなければいけません。去年は開館25周年であり、 私が60歳を迎えたわけですが、この博物館を今後どうしていくのか。そのことを数年 前から私の心の中で考え続けているのが、まだ結論を出すに至っておりません。来て いただいた方にはおわかりだと思いますが、「あのような場所で5万人を集めている のはすごい」と言って下さる方が多いのです。人口2万の街で5万人の来館者は多いと 思います。わざわざ訪ねて下さる方が多いわけです。ただ、残念なことに個人のお客 さんは減っていないのですが、団体客は減っております。播磨地方は姫路城以外に見 るものが少ないのです。これからは地域間競争が激化していくでしょうが、その中で 勝ち組と負け組が出てくるのではないかと思います。観光や文化について優れた施策 を持っている街と、何もしない旧態依然の街では差が大きく出てくるのではないでし ょうか。後者の街では頑張っても難しい問題が出て来ると実感しております。個人で 経営していくことには限界があります。私は一昨年の暮れから去年の正月にかけて、 NPOの講座に参加しました。「NPOに認証される」と県は言ってくれるのですが、私ど もは大きな資産を持っているから問題があるという指摘も受けております。どういう 法人化が良いのかをよく考えながら、将来につなげていきたいと考えています。また 観光や文化に熱心な自治体との連携も考えています。収蔵品は7万点ありますが、実 際に飾っているのは四分の一ぐらいです。残りの7割は眠った状態ですから、分館を 作ってそういったものを活用するとか、いろいろな方法があると思うのです。
 手前味噌ですが、自然素材の玩具に関するコレクションでは世界でトップクラスに あると思います。去年、ドイツのケルンから専門家が来られましたが、感動され3時 間も熱心に見学されました。そういう経験をよくします。「こんなすごい博物館がな ぜ東京や大阪や京都ではなく、こんなところにあるのか」とよく聞かれます。また、 建物が6棟もありますから、私が金持ちだと思われるのです。皆さんからそのように よく言われるのですが、「いや、サラリーマンをやりながら、一生懸命にやってここ まできたのです」と申し上げております。数年前の『博物館研究』にも書きましたが、 ポーランドから来た人が「ポーランドならばこのような施設なら公的な援助があって 当たり前だ。日本は豊かな国なのになぜ、公的な援助はしないのか」と怒り出したこ とがありました。アメリカ人は「アメリカならばこういう仕事には企業とか、お金持 ちが応援するのは当然」と言われました。ブラジルで私どもが展覧会をした関係で知 り合ったセッスキというブラジルの社会文化団体のトップの方が来館されましたが、 その方は「日本がわからない」と言われました。そういうきびしい現状にあるわけで すが、私たちとしてはこれからも地道に、博物館の基本を守りながら、今後の博物館 のあるべき姿を考え子供達のためにも資料を将来へ引きついでいきたいと思います。

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