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| 2. 五感」で感じるインタープリテーション。 |
| 環境教育は知識の蓄積より、自然との触れあいなどの直接体験が大切であるとします。この経験が自分で身の回りの環境課題を自分の問題として認識することを助けるからです。抱き上げた動物の筋肉の動きや心臓の鼓動から生命の躍動感に触れ、大きく枝を延ばした大樹から長い生命の歴史を体感する。そのようなからだ全体で体感する、即ち「五感」全部を用いた体験は知識より深いところに認識を定着させます。 しかし、ここで扱う印刷媒体を用いた教材の場合、「見る」、「読む」という視覚に偏ったものが多かったと言えます。そのことから環境教材の開発においても、人間の持つ知覚である視覚、聴覚、触覚、臭覚、味覚の「五感」をフルに刺激する工夫が必要になります。 つまり情報伝達の手段として光、音、手触り、香り、味わいなどに着目し、直接刺激したり、想起させることができれば、利用者の興味を引くと共に、理解を深め、感動を与え、印象付けることが可能となります。 またこの「五感」への働きかけを工夫することは、視覚障害など、ハンディキャップを持つ人々への教材づくりにも道を開くことになります。 |
| 3. 環境教育教材は多様な利用者への配慮が必要。 |
| インタープリテーションは、利用者の今までの経験との関係で展開された時、その効果は大きくなります。そのため万人向きのインタープリテーションはあり得ません。すなわち全ての人用の教材もあり得ません。そのことから、性別、年齢、地方、国など利用者の今までの経験を把握することは、重要な基礎的条件となります。 カエルは50歳以上の日本人には身近な動物でした。しかし今の都会の子供にとっては残念なことに、カエルは身近な生き物ではありません。カエルが身近だった経験者が今も同じつもりでカエルを素材として教材を計画しても、期待する反応は返ってきません。 環境教育では、このように学ぶべき知識自体を重視するのではなく、学ぶプロセス、特に利用者の関心やニーズを重視し、身近な体験と結びつけ、自らの体験として理解することを目指します。 これには以下ような認知学の考え方が基礎にあるからです。すなわち「学習とは単に自分の知識という倉に新たな事実を付け加えていくことではなく、自分とまわりの世界との相互作用を通じて自分のもつ情報や世界観を常に再構成していくことである」というものです。すなわち教育とは知識をやみくもに覚えさせることではなく、それぞれの人生の経験から得た自分の考えに対し、新しく経験したことをどのように受け入れるかの行為だというのです。今までの考え方を認める事柄なのか、はたまた、今までの考え方を覆す事柄なのか。それをどのように受け入れ、調和させていくのか。そのことが「学ぶ」ということだというのです。環境教育の体験重視はこの考え方によっています。 また特に12歳までの子供向けに教材を計画する場合は発達心理学の裏付け が必要となります。子供は年令によって知覚や能力に大きな違いがあることを認識しなければなりません。そこで年令に応じた教材の開発をするために、子供の発達をしくみを理解することが必須となります。 |