■情報をわかりやすく効果的に伝える手段としての展示
環境に関わる公共的な事業を進めるにあたって、人々が知識や情報を共有し、合意を形成した上で取り組むことが理想とされている今日、行政のアカウンタビリティー(説明責任)の重要性がますますクローズアップされている。
同時に河川に関わる分野においても、環境教育の必要性が高まっており、情報をわかりやすく、効果的に伝える手段が社会的なニーズとして求められている。
センターでは河川環境の保全と復元に関する調査・研究を進めるとともに、その成果を広く社会に発信するのも重要な課題として掲げている。そのため不特定多数の人に情報を整理し、常に伝える有効な手段として「展示」に着目、センターの研究テーマの一つに据えて取り組んでいる。
センターの扱う領域である河川生態系は、多くの事象が複雑に連鎖し、それらが変動を繰り返しながら成り立っている。つまり専門家のような自然に存在する様々な知識や情報を読みとれなければ、その場にある複数の要素の関係性について理解することは極めて難しいと言える。
そのため実験河川に設置した展示(以下、研究解説パネル)は、普段、川に接する機会の少ない人々にも効果的に情報を伝え、河川環境の保全と復元への理解を深め、関心を高める目的で開発された。
このプロセスの中では利用者と想定される500人以上の地域の人々に協力を仰ぎ、制作途中段階でのパネルの評価と検証を行った。近年、公共的な計画すべてにおいて、産・官・学・市民が連携を図りながら進めていくことが求められている。展示開発においても、多くの人々の参画により協力体制を整え、推進することが必要とされ、その行為が展示の質の向上に寄与していくと考えられる。
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