■人と動物の関わりについて総合的に学ぶ場としての動物園
動物園に足を運ぶまでもなく、都市の中でも様々な野生動物に出会う機会の多いオーストラリア。このような場所にあっても、動物たちの生息環境は悪化の一途をたどっている。だからこそWild
Educationで実践するような身の回りにいる日常的な動物の観察やハンズオンを通した、野生動物に対する正しい知識の吸収は、保護や保全など具体的な行動に結びつける重要な一手段と言える。
またHealesville Sanctuaryで実施されているWild Education「先住民たちの夢」のように、人の活動や文化的側面からみた人と動物との関わりあいなど、野生動物だけに収斂するのではなく、より総合的なアプローチが園内随所で行われている。例えばMelbourne
ZOOには、アジア各地でよく見られるような水田を再現した一角が存在する。そこでは水田に集まる水鳥たちの観察はもちろん、人の手による田んぼが食物生産だけでなく、小動物の生息する空間としても有効に利用されていることなど、人と動物の共存モデルの一例として紹介されている。
今までどちらかというと生息地の擬似的再現に注意が払われていた動物園が、人と動物の関わりについて、様々な情報を総合的にとり扱う学びの場へと移行しつつあることを改めて実感した。
|