書籍紹介マイケル・グロスロン・ジマーマン共著「インタープリティブ・センター」
〜『文環研レポート』20号より〜
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■序文

 はじめに著者らの序文を紹介しよう。

 インタープリテーションは25年以上にわたって我々の職業であり、情熱であった。我々は教授チームとして、数千の学生たちをフィールドに紹介するという個人的な喜びを持ち、謙虚に数年の彼らの成長と貢献を目撃してきた。我々は同僚として教室、テント、トレイル、そして時折、思考と理論を共有してきた。
 インタープリテ−ションの世界で得た我々の見識は、現実世界の問題解決に直面する挑戦によって成長してきた。我々の旅で、我々は博物学者、歴史家、建築業者、建築家、計画者、管理者、そしてビジターの見地からインタープリティブ・センターを見てきた。我々は北米大陸を横断し、そして世界のサイトを巡礼者のようにめぐりながら、ビジター・センターとネイチャー・センターのプロジェクトを調査してきた。
 数万の写真が記録され、何百人の人々とインタビューをしている間、我々はサイトと資源の意味について思いをめぐらせ、多くの時間をすごした。願わくは我々が尋ねた質問とその結果としてのこの論考が、他の人に価値あるものであることを望んでいる。
 この本はインタープリティブ施設のすべての範囲を扱うことを意図している。しかしながら我々は配置やランドスケープが施設の使命にとって重要な位置を占める、サイトに基礎を置いたセンターやフィールドに我々の事例の焦点を合わせた。しかし動物園や博物館、水族館のようなコレクションに基礎を置いた施設においても、共通の基盤と類似を見いだすであろう。
 我々の目的はインタープリティブ・センターについて計画を立てる構想者、運営する管理者、最新で適切に維持する人々と哲学と技術を共有することである。それゆえにこの本の読者が委員会の委員、ボランティア、インタープリター、管理者、維持管理者、建築家、ランドスケープ建築家、展示デザイナーであることを希望する。
 最初の章ではビジター・センターとネイチャー・センターの両方の定義を提案した。歴史的に見てインタープリティブ施設に関して明快な、的確な定義が欠如した結果、曖昧性が残っている。我々は故意に「場のスピリッツ」と「場の感覚」の言葉を区別した。我々は、センターの役割を理解する上に、これらの概念が基本であると信じている。
 2番目の章では19、20世紀のインタープリテーションの成長とセンターの進展の物語を示した。
 デザインの特質の章では4つの包括的デザイン要素から成り立っているモデルを紹介する。これらの要素は相互に関係づけられ、そして相乗に作用する。
 国立公園局によって創始され、全米インタープリテーション協会によって支持されたインタープリティブ開発プログラムは、インタープリテーションとメディアを扱う章に組入れられている。この革新的モデルはイーノ・ミルズやフリーマン・ティルデンとその他の人達の哲学を基盤として構築されている。
結びの章では読者が適切な状態におられるように、戦略的計画の事例と変化を受け入れる哲学を提起した。

我々は多くの事例を示そうと試みたけれども、我々はこの本をレシピのリストにするつもりはないし、同じように読者がこれらの事例から入手可能な無限の組み合わせを研究するようなことは意図していない。


■内容

 この本は650枚の写真が実践例を示し、125のケースタディーが計画のプロセスを紹介している。特に大判の紙型のため建築と景観が効果的に例証されている。また各所に囲み記事が置かれ、読者のための実践的助言やキーポイントが要約されている。
 以下に目次を示す

  1. インタープリティブ・センター:
     神聖な場所の現代の神殿
     ・ビジター・センター:
      「場のスピリッツ」への門
    ビジター・センターとは?
       サービスのレベル
      「場のスピリッツ」を明示する
     ・ネイチャー・センター:
      「場の感覚」へガイドする聖域
       ネイチャー・センターとは?
       ネイチャー・センターの役割
  2. 社会変化のなかのセンター
     ・初期の旅行者とインタープリタ―
     ・新しく出現した職業:
      インタープリテーション
     ・人々のための公園
     ・ヨセミテの実験
     ・公園内のミュージアム
     ・トレイル・サイド博物館
     ・ネイチャー・センターの開拓者
     ・近代ビジター・センターの誕生
     ・ネイチャー・センターの西進
     ・社会と共に変化
  3. デザイン:
     「場のスピリッツ」に敬意を
     ・建築の自然設置の発展
  4. デザインの要因
     ・サイトとの調和をとる
    「土地の守り神」に敬意を
    調和するデザインへの考察
       「場の感覚」を増すデザイン
       調和達成の方法
     ・人々に提供する
       機能に従うことから
       ビジターの流れを計画する
       ユニバーサル・デザイン
       スタッフニーズへの対応
     ・持続的であれ
     持続的デザインへの考察
     ・経済的であれ
     経済的デザインのヒント
     簡素と質素の長所
     ・全体的デザイン
  5. プランニング
     ・ビジョン:なぜ、誰に、何を
     施設の使命とゴールを決定する
     ビジター評価
     資源分析
     テーマとメッセージの開発
     ビジョンの承認
     ・コンセプトのフェーズ
     デザイン・チームの編成
     ビジター経験についての協議
     手法とプログラムの開発
     デザイン分析の管理
     理念の承認
     ・デザインと製作のフェーズ
  6. メディアとプログラム
     ・インタープリテーションの基礎
     ビジターの文脈
     資源
     ビジター
     インタープリテーション
     全ての人のための解説
     ・展示とその発展
     今日のセンターの展示
     ・展示手法のバランス
     受動的−静的モード
     受動的−動的モード
     能動的−静的モード
     能動的−動的モード
     展示ラベル
     ・オーディオ・ヴィジュアル手法
     ・発見の部屋
     ・巡回や企画展示
     ・販売エリア
     情報と販売の統合
     ・プログラム・エリア
     ・手法評価の利用
     ・評価のサイクル
      形成の評価
       初期の評価
     矯正の評価
     ・屋外の手法
     7つの効果的解説パネルの方法
     インタープリティブ・トレイル
     ウエイサイド展示
     あずまやと案内掲示板
     景色のよい車道や歩道
  7. 時代の変化とともに
      「氷河が解けたらどうするか?」
      観衆の変化に応答する
      外部の脅威と新しい機会に反応
      顧客中心の戦略的計画

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