| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 次のページ |

■シドニー水族館のユニークな点
 他の水族館と比較してユニークな点は、(1)多様なオーストラリアに生息する水生生物が豊富に存在する。(2)水生生物をただ水槽に展示するのではなく、本来の自然環境を再現するよう最大限努力している。(3)新しい素材や手法を使った展示を試みている。(註3)(4)動物を清潔に保つため、清掃を生態にしている生物を一緒に水槽に入れ、全体的な水質のバランスを保っている点などがあげられる。(註4)
 このような特色は、他館でも採り入れつつあるが、シドニー水族館はその先駆者としてリーダーシップを発揮している。
 近年の目玉は、総事業費1,400万 AUドル(=8.68億円)かけて1998年10月
に完成した「Great Barrier Reef」のコーナー[写真2]で、カラフルなサンゴ礁と色とりどりの魚に老若男女を問わず人気が高い。

■交通の利便性の高さと周辺から生まれる相乗効果
 前述の通り、シドニー水族館では他の水族館や動物園を自分たちの競合と考えていない。それよりもシドニーハーバーやビーチ、ハーバーブリッジ、ブルーマウンテンといった多くの観光客を集めるスポットに脅威を感じている。
 集客の最大要因のひとつである交通機関の利便性の面では、シドニー水族館は恵まれている。シドニーの中心街であるマーケットストリートより徒歩で5〜10分、またモノレール・鉄道・フェリーやチャーターされたボート・観光バスなど、様々な交通機関を使いアクセスできる場所に立地している。
 そのため2000年度の入館者数(註5)は前年より101,000人を上回る1,201,000人が来場した。2000年にシドニーでオリンピックが開催されたことが来場者増加の要因と考えられるが、水族館周辺に次々と完成した新しい観光エリアの相乗効果も見逃すことができない。
 [グラフ1]には2000年度における総収入の割合を示しているが、全収入の21,355,000 AUドル(=13.24億円)の約7割を入場料収入で占めている。

| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 次のページ |